○上坂冬子著『巣鴨プリズン十三號鐵扉』昭和五十九年、株式會社新潮社、新潮文庫。(23-05-26)
大東亞戰爭敗戰後、いはゆる戰爭犯罪との汚名を着せられた、いはゆる「ビーシー級戰犯」の刑死者の中から何人かを紹介。最後に韓國人戰犯と、占領下で占領軍に処刑された少年について紹介。
○赤瀬川原平著『背水の陣』平成十四年、日經ビーピー社。(23-05-24)
身の周りのこと、世の中の動きなどを題材に環境問題に關聯づけて考へてゐる。觀察力と考へる力が光つてゐる。
○山本七平著『危機の日本人』平成十八年、株式會社角川書店、角川テーマ。(23-05-06)
欧米人から觀た日本人、および韓國人から觀た日本人を紹介し、日本人は創造力に富み、知的好奇心が溢れてゐるとしてゐる。また、江戸時代以前の社会批評の讀み物として『人鏡論』を紹介し、儒ヘ、佛ヘ、神道を排する考へから、日本人はイデオロギーや抽象論を排して實利を專らとするとして、今後の我が國は日本の繁榮を支へてゐる世界態勢を崩さない舵取りが必要だと指摘。書名は、繁榮の中に自ら崩壊の條件を含んでゐるといふことからか。
○野口悠紀雄著『超「超」整理法』平成二十年、株式會社講談社。(23-05-03)
網際通信におけるグーグルのジーメイルにより、檢索が飛躍的に便利になり、自分のデータを自分宛のメールにしてジーメイルに保存することでデジタルオフィスが實現する。これからは資料の整理は必要ではなく、檢索の方法が必要になる。紙は、データの入力と利用の二箇所で必要になるだけだと。學習法も、結果を利用することを中心にすべき。完全に米國式の實用主義を禮讃。
○江川紹子著『名張毒ブドウ酒殺人事件』平成二十三年、株式會社岩波書店、岩波現代文庫。(23-04-29)
副題「六人目の犠牲者」とある。昭和三十六年、名張市葛尾で起きた事件について、事件發生から死刑判決、再審請求から、再審決定までの動きを紹介。
○山本博文著『日本史の一級史料』平成十八年、株式會社光文社、光文社新書。(23-04-28)
歴史は史料に基づき、過去の出來事を再現するもの。史料の中にはその信頼性が大きい物とさうでないものがある。事件直後の事件當事者による記録が一級史料と言へる。二級史料でも扱ひかたで大きな價値が見いだせる。
○廣田照幸著『日本人のしつけは衰退したか』平成十一年、株式會社講談社、講談社現代新書。(23-04-27)
副題「教育する家族のゆくえ」とある。
「昔は家庭のしつけが良かつた」と言はれることについて、實際はどうであつたか、統計を根據に考へてゐる。結論としては、我が國では多數の人々は、家庭のしつけに一應は滿足をしてゐるが、何か事件が起きると、家庭のしつけの問題が事件に絡めて採り上げられるので、不安が掻き立てられる。
●長谷川如是閑著『日本教育の傳統』昭和十八年、玉川學園出版部。(23-04-23)
明治以前の我が國には學校制度といつたやうな近代的な教育制度はほとんど無かつたが、實質的な國民教育はごく古い時代から行はれてゐた。それは國語による家庭や社會におけるもので、その傳統が我が國教育の根柢を成してゐる。明治以降は學校制度の導入により、かへつて家庭や職場を通しての國民教育が失はれがちになつてゐる。昭和十八年の書であるが、内容はごく、現代的である。
○竹中信常著『日本人のタブー』昭和四十六年、株式會社講談社、講談社現代新書。(23-04-13)
副題「もう一つの日本文化の構造」とある。
タブーの元來の意味を解説し、「いみ」と「ものいみ」の存在と同じものが我々にも存在するそして、社會習俗としてのタブーの現状を解説。
○日下公人著『日本軍のヘ訓』平成十六年、ピーエイチピー研究所。(23-04-09)
副題「いまだからこそ學ぶべき」とある。
軍隊の建制、參謀本部、陸大・海大の失敗、名将の實像、新しい日本はどうあるべきかなどについて解説。
○澁谷中博著『封印された聖なる性の秘密』平成十年、株式會社日本文藝社。(23-04-07)
我が國古來の宗ヘ、思考法の中に存在する性の感覺は人類共通の聖なるものであり、現在でも生活や考へ方の深いところで重要な役割を果たしてゐる。聖と性の二つの概念が深く結びついてゐることを紹介。
○高取正男著『日本的思考の原型』昭和五十年、株式會社講談社、講談社現代新書。(23-04-04)
方言、裏街道、牛と馬、まれびとについて述べながら我が國ひとの考へ方の基礎を解説。
○吉村茂樹著『古文書の話』昭和十八年、秋津書房。(23-04-02)
古文書と古記録の違ひ、古文書の材料、文字、書き判と印判、體裁、など、古文書の基本を紹介。我が國では古文書を歴史資料として古くから扱はれたが、西歐では、さうではなく、裁判資料として扱はれた。昭和前半の歴史學の傾向が伺はれて興味深い。
○新井えり著『名士の系譜』平成二十一年、株式會社集英社、集英社文庫。(23-03-27)
著名人の中で養子になつて成功した例を紹介。
○新井喜美夫著『善玉惡玉逆轉の幕末史』平成十七年、株式會社講談社、講談社プラスアルファ新書。(23-03-27)
幕末の偉人について流通してゐる評價を逆轉させる讀み物。漫談風に讀める。
●早坂隆著『指揮官の決斷』平成二十二年、株式會社文藝春秋、文春新書。(23-01-30)
副題に「滿洲とアッツの將軍 樋口季一郎」とある。ハルピン特務機關長時代にソビエト經由で滿洲へ流入したユダヤ人を救つた樋口季一郎中將の傳記。
○清永聡著『氣骨の判決』平成二十年、株式會社新潮社、新潮文庫。(23-01-12)
副題「東條英機と闘つた裁判官」
昭和十七年四月に行はれた衆議院議員選擧は、大政翼賛會制度の元での大々的な選擧干渉が行はれた。この選擧に對する無効の訴へを審理し、無効の判決をした裁判官、吉田久の經歴から戰後の生活までを紹介。
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